鹿と日本の里山
日本の里山では、行き場を失った鹿は農作物を食べるため「獣害」と呼ばれて年間30万頭以上も捕獲処分されています。
時代の流れとともに人間と自然のバランスは崩れ、里山は本来あるべき姿を失ってしまいました。
鹿も本来は大切な命であるはずなのに、その多くが人間にとって余計なゴミとして処分されているのです。
それは古き良き日本の原風景が残る「ときがわ町」でも例外ではありません。
鹿肉の食材としての可能性を見出したり、あるいは鹿の角をクラフトに活用するなどの工夫も歩みだされています。
鹿肉の特徴と魅力
シカ類の肉は、日本ではそこまでメジャーな食肉ではありませんが、一般的に高タンパクで低脂肪という栄養学的特徴で知られています。
さらに鉄分の含有量も非常に高いため、生活習慣病といった病気の予防につながると注目される、実はとってもヘルシーな食材なのです。
ヨーロッパ(ドイツやハンガリーなど)では、鹿肉を始めとする狩猟野生動物の肉は高級レストランで特別に食べられる「最上」の肉として扱われています。
世界最大の鹿肉消費国はドイツで、年間消費量は4万~4万5000tにも及ぶそうです。
ときがわ町どんぐり山の炭はどっしりと火持ちが良い一級品なので、これで焼き上げる鹿肉は最高です!
鹿肉が初めての方もリピーターの方も、是非ときがわ町エコツアーのバーベキューを存分にお楽しみ下さい。
<鹿肉についての情報はこちらをご覧下さい>
特定非営利活動法人 伝統肉協会様 http://dentoniku.jp/
一般社団法人エゾシカ協会 http://www.yezodeer.com/
信州ジビエ http://gibier.nagano-ken.jp/
<エゾシカレシピはこちらをどうぞ>
おうちでエゾシカ料理 http://www.yezodeer.jp/shikanohi/recipe/
部位ごと楽しめるレシピ集 http://www.midorigaoka.ac.jp/kushirojc/ezosika/no03/recipe.html
鹿ハンバーグレシピ http://www.yezodeer.com/syokutaku/recipe/kushirofurusato/kushirofurusato.pdf
クックパッド鹿肉のレシピ http://cookpad.com/search/鹿肉
鹿のトリビア〜日本の歴史と鹿〜
鹿肉には「もみじ」という別名があり、『もみじ鍋』として鍋物に利用されていた。
これは百人一首にある猿丸太夫の歌「奥山に もみじ踏み分け 鳴く鹿の 声きくときぞ 秋は悲しき」から出たものと思われる。
肉食を禁止されていた僧侶などが隠語として用いた。
花札の役「猪鹿蝶」になぞらえて猪肉・鹿肉・鶏肉をセットにした「猪鹿鳥」(いのしかちょう)という料理が出されることがある。(参照:wikipedia)
鹿のトリビア〜鹿のつの〜
鹿の角は1年で生えかわります。
角が1年ごとに生え変わることから、稲作で1年サイクルの営みを続けてきた日本人にとって、鹿の角は昔から力の象徴として、また福を呼ぶ縁起物として人々から拝められてきました。
(1)4月ごろ、短い毛が密集した柔らかい袋角が生える。袋角の中は血管。
(2)夏ごろまで枝を増やして急激に伸びる。
(3)根元からカルシウムが沈殿。夏の半ばころ、血流が止まり、表皮が乾いて落ちる。
(このころ有害駆除で獲れる鹿の角は白っぽいです)
(4)秋口、堅い鋭い角完成(10月ごろ、繁殖期にはオスが角相撲をします)
(5)翌年の早春、角が落ちる。(遠山では落角おちづのと言います)
ときがわ町の体験型エコツアーでは、鹿のつのを使ったアクセサリーづくりも体験できます。
惜しくも捕獲処分されてしまった鹿の命をどうしたら活用できるのか?少しでもムダにしない方法はないのだろうか?
このエコツアーのテーマの一つ。「命の大切さ」に触れて欲しいと思います。
自然と人の共生、動物と人の共存、そしてそのバランス。このようなことについて一人でも多くの方がこのエコツアーを通してじっくり考えてみて欲しいと思うのです。